炭素繊維強化炭素複合材(C/Cコンポジット)

今まで述べてきたカーボン材料以外に、この30年くらいの間に多くの新しいカーボン材料が生まれている。 炭素繊維強化炭素複合材(以下C/Cコンポジットという)もその一つである。
従来のカーボン材料も強い材料であるが、 強度にも限界があり、落とすと衝撃で割れることが多い。C/Cコンポジットは従来のカーボン材より曲げ強度で約3~4倍あり、 落としても殆ど割れない衝撃強さがある。耐熱性の高強度材料として宇宙、航空機部品用に開発された。 また、ホットプレスモールド部品、セッター(冶金での受け皿)、耐熱ボルト、ナットなどに使われている。 C/Cコンポジットには大別して3つのタイプがあり、後にその製造方法を示す。

C/Cコンポジットの製造方法
C/Cコンポジットの製造方法

製造方法を要約するとタイプ別に、様々な成形法で炭素繊維を芯材にしたフェノール樹脂成形物(CFRP)を作り、 それを真空中で1000~2300℃で焼成して、フェノール樹脂の部分を炭化させる。 すると炭素繊維の周りをフェノール樹脂が炭化してできたカーボンで囲まれた状態のものがえられる。 このときフェノール樹脂の中の炭素以外の成分(水素、酸素など)が気化してなくなるので、フェノール樹脂が炭化した カーボンの中には多数の気泡ができる。この気泡を埋めるために一度焼成済みのものをフェノール樹脂液に浸し加圧含浸した後、 再度焼成炭化する。これを通常3~6回繰り返して製品に仕上げる。
C/CとはCFRCの略語で、 英語のCarbon Fiber Reinforced Carbonのことで、炭素繊維で強化されたカーボンの意味である。
上のCFRPは炭素繊維で強化されたプラスチックの英語の略語である。

C/Cコンポジットの特性
  長繊維織物型板材 短繊維分散型板材 黒鉛質押出材(前出:比較用
比重(g/cm3) 1.5 1.3 1.70~1.72
硬度(shore) 90 80 40
曲げ強度(kg/cm2) 1000 1000 220~400
圧縮強度(kg/cm2) 2200 2200 450~800
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